12~13世紀 宋・建窯 禾目天目盃

 宋代の建窯で焼かれた
 
 禾目天目盃です。
 
 建盞は本来、黒釉のやきもので
 
還元炎で真の黒
 
烏盞(うさん)を目指して 
 
焼かれたものですが
 
 温度が上がり過ぎたり
 
空気が入り酸化炎になったり
 
焼成の条件の変化により
 
様々な釉調の作品が生まれました。
 
茶碗が主体ですが盃も焼かれています。
 
盃は闘茶の儀式の中で
 
水を吟味するために 
 
使われたとする説が有力です。
 
この盃は口辺部の酸化した鉄釉が垂れ
 
その模様を中国では
 
兎の毛に見立て、兎毫盞
 
わが国では稲の穂先に
 
見立て、禾目と呼んでいます。
 
鉄色の土、屹立した高台、
 
高台内の浅い削り
 
これらは建盞の特徴を
 
よく表しています。
 
 
 
  古美術研究家・島津法樹氏 鑑定書付

 

 
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禾目天目盃