馬は出産をしているところだ。
女性器からは頭の上で両手を合わせた
人間の男の子が飛び出してきている。
一つの馬の体で男女の性と生を
表現したもののようだ。
プリミティブアートには殆どの場合、
何か意味ある。
人間の生きる姿や神との融合、
超自然現象などが
リアルに表現されている。
それらは男女の結合という形で
現される場合が多い。
しかし、意外といやらしくはない。
現在のアーティストが男性器や
女性器を彫ったりすると
おどろおどろしいか、
ある種、顔を背けたいような
気持ちになるのだが、
この像を含めて
原始時代を今に生きている
現地の人々が彫り込むと
アートになってしまうのだ。
僕なりの見解だが、
セックスを快感としてとらえるのは
昔も今も変わらないと思う。
しかし彼らが表現しているのは
ストレートな自然の営みを表現する為、
淫靡さがないようだ。
単なる興味本位ではないのだろう。
それに対して現代のセックスの
表現にはなんとなく陰湿さを
感じるのは何故だろう。
こだわりのない生き方や
全てのものを敬い、命を大切にする
という人間の深い
ところの差かもしれない。
原始美術を見ていると神、自然、笑い等
元気になる栄養が一杯あるように思える。
このあたりの作品をインテリアに
使えるような時代が
我々の住宅環境の中にも
きっと来るだろう。
目の前にいるアメリカのディーラーは
もうそんなニーズを掴んで
結構いい商売をしているみたいだ。
同様のジャンルにアフリカン、パプア、
ニューギニア、マヤ、
インディアン・アートなどがある。
これから開拓されるエリアや
もう開拓されている地域など
時間差はあるが様々な分野がある。
そんなアイテムで日本にぴったり
フィットする部分を探せば
大きな富をつかめるだろう。
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