僕は集まった源内焼を利用して 事業を起こすことができないかと考えた。 思いついたのは高松の栗林公園での小判ザメ商法でやる美術館だ。 源内は四国高松藩士でその出身は志度だ。 しかし志度には源内の生家があり、 記念館が出来ているので、そこでは競合してしまうため不可能だ。 それになんといっても観光客が少なく、採算が取れない。 栗林公園近くのこじんまりした建物を借りて、 源内美術館をやればいけるのではないかと思った。 入場料は無料でも、100円~200円ほどとってもいい。 栗林公園に入る観光客の2,3割くらいの人を誘導できれば、 商売は後から付いてくるだろう。 そう思い立ち現地へ行って調査をした。
栗林公園の入場者数は平成16年度年間50万人だそうだ。 その2割の人を引きつけるインパクトが 果たして源内にあるだろうか。 とこんな風に考えもした。 50万人
X 0.2 X 200円 =(捕らぬタヌキ)
四国高松の観光はかなり特殊なようだ。 個人客がバラバラと来るのではなく、 観察したところ、バスでドッと来て、 しばらくするワッと引き上げていくスタイルだ。 だからバス会社とタイアップしなければならない。 客は公園の中だけ放し飼いだから、 どの顔もまだ少々消化不良気味と見た。 もう少し面白いものを見たい。 買い物をしたい。 うまいものでも試食したい。 と言うような顔をしている。
以前には公園内に動物園があったらしいが 遠いところから高松まで来て象やライオンを見てもしょうがない。 パンダかマンモスでもいれば別だが。 内向きか外向きかをはっきりとさせる必要がある。 その点、源内をテーマにすればかなり外向きになると思った。 入館料を200円くらいにして、バス会社に還元することにすれば、 栗林公園入場者の2,3割くらいの人を 誘導してくれるように思えた。 何しろバス会社に年間2000万円のマージンが渡せるのだ。
後はその美術館でみやげ物、讃岐うどん、 源内が作った高級レプリカの販売など、 幾らでもアイデアがわいてくる。 高松にはあまり観光地として魅力的なものは無いようだ。 公園の周りもうどん屋ばかりで、やや過当競争気味だった。 なんとなくうどんのだしが匂っている。 栗林公園の周りにいま少し集中して、話題のある施設を作ると、 ビジネスとして成り立つように思えた。
このビジネスは収支がトントンでよい。 コレクションの源内焼は美術館のアプローチで必ず値上がりする。 長い間には結構な利益になるだろう。 不動産の値上がりと同じ手法だ。 誰か美術館をやりませんか。いい投資ですよ。 こんなケースは地方に幾らでも転がっているように思う。
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