「きっと」ここ10年くらいの間に ミャンマーには大きな変化が現れるだろう。 人々の心は徐々にではあるが変わってきている。 車や携帯電話がなくても人の心は荒まない。 どんな豪華な品々があふれかえっているような光景を見ても、 どこか他の国の出来事だったら、 うらやましくともなんとも無い。 しかし、食うものが不足したり、公平感がなくなったりすると 人民は爆発するのだ。
僕はヤンゴン郊外で道行く人の足元を見た。 きれいに磨かれた靴をはいている人がちらほら、 ゴム草履の人が90%ほど。 その間、間に裸足の人がいる。 田舎に行けばゴム草履と裸足が半々ぐらいだから 人々の顔に暗い影はない。
ミャンマーはこれからこの不公平感に 大きく悩まされるだろう。 スウチーさんは偉大な人だが 立ち上がるのがちょっと早すぎたのかもしれない、 と僕は思った。 まあ政治家とはそういう人が多い。 しかし、歴史の上では評価されるのだろう。
ああ、3回も骨董の話を全くしなかったね。 船が沈みかかると鼠がいっせいに海に飛び込むといいます。 国が乱れたり壊れかかると どこの国でも骨董品がどっとマーケットに出回りだす。 そんな国は赤信号が点滅しているような状態です。
ソーッと一言、北朝鮮から骨董品が流出している。 僕の経験則に照らして言うのですが、 ここも早晩大きな変化がありそうです。 それに比べてミャンマーはまだ落ち着いている。 農民の絶対多数が飢えていないのです。 だからミャンマーからは まだ骨董品はそんなに流出していません。 人々は敬虔な仏教徒で、寺院や古い遺跡を守っているのです。
しっかりとした国民性と米や果物を豊富に実らせ 飢える事のない環境がある。 しかし、その水も灌漑の水路が あちこちで機能しなくなってきつつある。 時間の遅い早いはあるが 間違いなく貴重なミャンマーの美術品が 早晩世界のマーケットに出回ることになるだろう。
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